JULY
 
 

 
  10  
       

1999
 

 
 ステーショナリープログラムではデザイン・機能の優れた文房具をテーマにしています。


 
■ ISOT'99
 
ISOT'99 (International Stationery & Office Products Fair Tokyo'99 ) を見てきました。
場所は東京ビッグサイト国際展示場。開催日7月8〜10日のうちの8日に訪問しました。
 
ISOTは初めての訪問です。公式資料によると、出展企業は国内外の計500社!
広い会場でしたが、過去のモーターショー,マックエキスポ,通信機器ショーでの経験を発揮?
し、ほとんどすべてのブースをまわってきました。
 
※各ブースの雰囲気のなかで「写真を撮らせてください」となかなか言えなくて。
※製品写真は一部カタログのものを入れています。ご関係のかた、問題ありましたらご一報願います。
 
全体の印象
おおまかなな言い方ですいませんが、日本メーカーの筆記具,ファイリング,小物などの製品
デザインの大きな傾向は「美しいシースルー」つまり、iMacのヒット等を源流とする鮮やか
な色彩、高い透明度またはフロスティーな樹脂の使い方を見てとれました。
 
もうひとつの流れは「エコロジー」。リサイクルの推進、ゴミ分別への利便性、有害物質の
削減に関する展示がありました。
本展ではエコロジーをテーマにした特設会場も設けられていました。
 
 
さて、ページの話題となるところを探してみますと、、
 
おなじみステッドラーでは、以前の正統製図用品的デザインシリーズの製品とは別に、曲線的
なシェイプの筆記具が数多く登場しています。
写真は顔料インク,インク交換可の新製品「テキストサーファー・蛍光マーカー」。¥500.-
 
 [ TextSurfer ] STAEDTLER / Germany (Catalog Photo)
 
ロットリングは米国ニューエル社傘下サンフォードグループの一員に。(資料による)
日本社名も「サンフォード ロットリング ジャパン株式会社」となったそうです。
サンフォード製品を日本で見かける機会が多くなりそうですね。
写真はロットリングの「ゾノックス・グラフィック」。
顔料インクのファイバーチップペン。7種の線幅。
軸の色はロットリングおなじみの茶色に赤帯。各線幅とも¥350.-
 
 [ XONOX Graphic ] ROTRING / Germany (Catalog Photo)
 
次は、まだ日本では一部のお店でしか見ることができないイタリア「ゼニス」のステープラー。
ISOTでは専用のブースを開き、同ブランドの製品群を展示しておりました。
写真はモデル591。これは松屋銀座やF.O.B.COOPで見かけたことがあります。¥2,900.-前後。
 
 [ ZENITH 591 ] ZENITH / ITALY (Catalog Photo)
 
海外もので私がちょっと期待を寄せているブランドはドイツの「RYLA(リラ)」です。
いままで子供向けの色鉛筆しか知りませんでしたが、大人むけにデザインされた筆記具、用品
類を出していたのです。写真は木の素地を生かしたペントレー。
 
 Desk Organizer / LYRA / Germany
 
このほか製品のサンプル購入などもしました。追ってご報告します。
 
 
さて、初めてのISOTですが、この手のビジネス・ショーのたぐいとしてはなんとなく物足りない
と言いますか、満足感に欠けるところもありました。
 
まず、海外の有名筆記具ブランド、もしくはその代理店の多くが参加していないこと。
そして筆記具以外でもまだ日本に進出していない海外文房具ブランドやメーカーがもっと沢山ある
はずなのに、あまり参加していない様子であることが挙げられます。
勇気を出して?参加していた数少ない海外系ブースには来客が少なく、寂しい限り。
はたして来年も来てくれるのでしょうか?(ぜひ来てください。)
 
もうひとつ、日本の大手メーカーほど担当者に熱意が感じられないこと。
そういうところ、けっこう多かったです。
別に込み入った話をしているわけでもないんですけど、なんとなく「うわのそら」です。
大手なら余裕があるはずなのですから、スタッフの選定,教育をしっかりするべきですよね。
 
そういえばISOTの来場者は来場の目的を示すために「卸業」「小売り業」「輸入業」「メーカー」
「ユーザー」などのプレートを首から下げるのです。担当者の多くはプレートを覗き込むんですよ。
たまたま「メーカー」のプレートを身につけていたから対応が悪かったのかな?(笑)
 
良かった点、中小規模ブースの活況がうれしいです。来年はもっと数が増えると良いと思います。
元気のある中小企業&グループが参加し、新しい流通の形態に支えられてISOTから巣立ってゆく、、
文房具業界の裾野が健康的に広がることを期待しています。
 
 
マト外れな意見かもしれませんが、ちょっと思いました。
 


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