2001年12月28日

■ テープのり

糊をテープ状に加工し、ディスペンサーに収容するアイディアは結構古くからあって、私の記憶では20年以上前にソニーの接着剤部門からだったか、「ワンツースパット」という製品が出ていました。それなりに便利に使っていたものです。その後この製品を見かけなくなってから、私はずっと両面テープ一筋。ニチバンの「ナイスタック」を愛用しています。テープ状って便利なんですよね。

最近になって各メーカーは修正テープと同様のメカニズムを生かしてテープのりを登場させました。(それともテープのりが先なのかな?)でも私には、テープのりの粘着力が弱いのではないか?という先入観があって、なんとなく最近まで使わないでいました。ある日、文房具店で何も買わずに帰るのは気が引け、トンボ鉛筆のテープのりを購入したところ、予想以上の粘着力にびっくり。しかもこの精密なディスペンサーならではの利点に感心し、他の商品も少し買ってみることにしました。

今回の写真ご紹介は2点です。
写真をクリックすると拡大します。)

写真上:
トンボ「PIT テープSS」(PN-SS)\300.

写真下:
プラス「TAPE GLUE R」(TG-210)

これらテープのりの最大のメリットは、狙ったポイントに必要な量(長さ)だけ正確に繰り出せるということです。たとえば封筒の封をする場合、幅いっぱいにテープのりを貼り付ける必要はなく、両端と間の数ヶ所に少しずつ繰り出せば充分な接着効果が得られます。工夫次第でムダ無く使えるのです。しかもそんな使い方にもディスペンサーが精密に応えてくれます。

各製品について:

トンボ鉛筆のは本体がゴロッとした形で実寸法より大きく見えますが、使うとこの形がなかなか持ちやすい。ヘッド(テープ繰り出し先端)の、形状や微妙な角度が良いのにも助けられ、狙ったポイントへ正確にテープのりを貼り付けられます。テープの繰り出しに要するも力も最小で、軽やかな動作が魅力。完成度の高い製品です。

プラスのは実売で二百円前半のロープライス。本体は少し小型。フタが回転開閉式で本体から外れず便利。ヘッドにはローラーが装着されており、テープの繰り出しを容易にする工夫とのこと。でも今回買った製品はテープの繰り出しにはちょっと力が必要でした。

今回のテープのり、そして修正テープも含め、この種のディスペンサーの仕組みは良くできていますね。小さいボディにアイディアと精度と使いやすさを詰め込んで設計する、、開発のご苦労は多いでしょうが、シースルーで中の機構がユーザーに見えるので製品が出来上がったときの喜びは大きいことでしょう。

ところで、やはり気になるのは使用後のディスペンサーの処理についてでしょう。本体に使われている樹脂は再生素材が用いられ、すでにリサイクルの流れには乗っているようです。このあたりについてはさらなる工夫を開発の皆さまに期待しています!