2002年02月10日

■ 解説本をふたつ

なんとはなしに、本屋さんで目にとまった本を買っています。

ひとつめは「デジカメだからできるビジネス写真入門」
田中長徳・岩波アクティブ新書・ISBN4-00-700012-3 / \940.)

デジカメはその場で撮影の出来具合が確認できるので、素人でもプロのカメラマンを呼ばずにある程度のビジネス写真は撮れてしまう、という内容。でも実は、本の題名から「ビジネス」という言葉を取り除いて「難しい操作用語をいっさい使わないデジカメ写真入門」として読むことができる本なのです。デジカメの本なのにカメラの機種紹介、内部構造などには触れず、撮影の手ほどきをしているところがえらい。これを読むと自分の持っているデジカメに羽が生えてくるようです。マニアには物足りないかもしれませんが、カメラ雑誌とはちがい筆者が自由なアプローチで本づくりをしているところに良さがあります。

ふたつめ「プロダクトデザインガイドブック」
(逸身健二郎・美術出版社・ISBN4-568-50238-1 / \2,000.)

プロダクト・デザインって安易に使っている言葉だけど、それって本当は何だろう?、、そんな私の疑問に明確に答えてくれるのが本書です。プロダクト・デザイナーである著者が、その職業にプライドを持って初心者の私たちにわかりやすくかみ砕いて、正直に、解説してくれます。デザインを志す学生さんも意識して書かれているとのこと。どこを読んでもウンウンとうなずいてしまう、今後この本を当サイトの教科書に指定したいと思っております。(笑)全編冷静に執筆されておりますが、あとがきだけは我慢しきれず、著者の本音が爆発しているところが面白く、また私の共感した部分でもあります。最近初版が出たばかり、デザイン系の本にしては\2,000.とリーズナブル。若いかたにおすすめの1冊。