SEP
 
 

 
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1999
 

 
 ステーショナリープログラムではデザイン・機能の優れた文房具をテーマにしています。
 


■ ファーバーカステル「デザインシリーズ・エモーション・ペンシル」
 
ドイツ、ファーバーカステルから素敵なデザインのシャープペンシルが出ていました。
製品名「デザインシリーズ・エモーション・ペンシル」
 
1.4mmの太芯を使った、回転繰り出し式のシャープペンシルです。
丸みを帯びた形状と木製パーツが外観上の特徴となっています。
 
 Mechanical Pencil [ EMOTION (PENCIL) ] Faber-Castell / Germany
 
回転繰り出し方式は昔のシャープペンシルを思い出させるレトロな機構。
軸の後端部を回して芯を出し入れします。
なめらか、かつ適度なフリクションで回転する動作は満足のゆく触感。
本製品の値段を後で知って少々驚かれると思いますが
この動作だけでも文句を言う人が少し減りそうです。
 
1.4mm芯はかなり太く、手帳や小さいノートでの文字筆記には不向きかと思います。
スケッチ、大きい紙へのラフなメモ書きなどの用途が想定されます。
この、適度に太い芯は使い始めるとやみつきになります。
芯が折れるかもしれない、という潜在的な不安から解放された気楽さがあります。
 
本体全長は125mmとコンパクト。
木の軸は手に優しいタッチ。
塗色はオレンジに近い濃い色で、いわゆるナチュラルな方向とは違いますが
結果として黒や銀のパーツとの色のバランスが良く、机の上でも強い存在感を放ちます。
 
樹脂と木の勘合部分に工夫が施されている様子で、全体にしっかりと出来ています。
 
クリップは後端を押すとシーソー式に開く便利な工夫がなされています。
軸内には芯を収納する空間が確保されています。スペア芯が1本入っていました。
 
値段は3千5百円。(税別)
私がお店ではじめて実物を手にしたときは、正直言ってためらいました。
思い切って買って、使ってみて、基本シェイプから細部の作り込みまで配慮が行き届い
ていることを確かめるうちに、その良さがわかってくる製品だと思います。
 


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