ステーショナリープログラム 2007年2月12日
■ ペーパーワールド 2007
メッセ正面入口
フランクフルトで開催された文房具の展示会「ペーパーワールド」を簡単にご紹介します。(関連記事は私のブログ「LowPowerStation」でもエントリー中。)

写真は展示会の会場となった「Messe Frankfurt」の正面入口。いつも鉄道駅直結の入口を利用していたため、1回は正面入口を見てみようと、会場から遠い正面入口まで出向いて撮影したもの。寒いのに無理して見てみたにもかかわらず、それほど格好の良い建物ではありませんでした。

館内は撮影禁止だったのか分かりませんが、自分の仕事が主な目的なので、今回もカメラは出さず、文字情報にてお楽しみください。

・メインのホール3:

 メッセで一番大きい建屋、ホール3がメインの会場になると思います。ここは全2フロア。いずれも天井が高く巨大な会場です。1階はオフィスサプライ系の企業が一応メイン。2階は皆さんもご存じの筆記具系の企業が多く出展しています。まずは1階ですが、私にとって勉強になっているファイリング関連の企業がいくつも出展しておらず、寂しい限り。いろどり鮮やかな樹脂製品メーカーやパソコンアクセサリ系の企業などが出展していて、なにか「移ろい」を感じます。

 2階も出展が無くなったエリアを広場や通路・イベントスペースにしていて、広々した感じがはたして良いのか悪いのか、、。なんだかな〜と思いつつ、その「中央広場」に目を向けると、曲線で構成された奇抜なカタチの白いグランドピアノと、これまた尋常ではない風貌の大きなオジサマが座っています。背後から恐る恐る近づくと、そばにある小さなショウケースには「Colani」の名前の入った筆記具が。「ひゃー、ルイジ・コラーニだっ!」と、少しあとずさり。そう、日本ではペリカンNo.1の基本デザインで知られ、私には丸いキャノピーのトレーラートラックで度肝を抜かれた、あのコラーニ氏。「生コラーニさん」は背が高く(というか、ガタイが大きいという表現がぴったり。)お顔も髪形も服装も、ものすごくアーティストでびっくりです。他の人たちも、まるで「白いトラ」でも見るかのように遠巻きにして、コラーニオジサンに注目しておりました。

 中央広場に面して我が日本、TOMBOWの開放的なブースがあります。今年は「頑張る日本の文房具」でご紹介させていただいたカーボンボディのZOOM101シリーズも展示されています。高級万年筆でお馴染みペリカンは学童用の色鮮やかなシリーズもを比較的多数展示し、高級路線はもちろんのこと、スタビロみたいな方向も重視していることがわかります。フロアの奥側には、伊東屋さんで長く売られ最近では普通の雑貨屋さんでも見かけるようになった鉛筆削りのクムが出展し多数の商品を並べています。日本で見かけるクムは好みの製品なので、その他の製品もすごいのかなとおもいきや、、わりと普通な感じでした。選ばれたのが日本に入ってきているのでしょう。

・いろいろあるホール4:

 四角くカッチリとした建屋のホール4は三つのフロア。明快なテーマ分けは出来ませんが、1階は名入れや印刷技術を伴ったオフィスサプライ関連、2階はホール3の1階の延長、3階は画材やスクラップブッキング関連が集まっています。カール事務器やマルマン・オルファカッターなど日本のメーカーも出展しています。小さいブースもあり、突っ込みを入れながら子細に見てゆくとそれだけで二日間は軽く消えそうなところ。驚くのは3階の画材メーカーの活気です。画紙・絵の具用品のブースに大勢の人が集まっています。日本ではようやく「大人の塗り絵」や「スケッチ」・「色鉛筆」が言われ始めた状況。文化や習慣を肌身で感じます。いっぽう「アニメ」はこちらでも人気のようで、いくつかの画材メーカーではアニメ製作用品として展示しているところもあり。でもサンプルとして描かれているキャラクターの絵が稚拙で笑ってしまいます。

・整然として美しいホール6:

 デザインと言うか、スタイル重視の製品が割と多いホール6。革小物・ラッピング用品・カード・目新しいノートや筆記具もこのあたり。イタリア物もいくつかあります。あれ?NAVAは出ていなかったかな。ヴェルクハウスやモールスキンノートもここで見られます。モールスキンは1冊まるまる世界の各都市をテーマにした新シリーズ「シティ・ノートブック」(日本でもまもなく登場するらしいです。)が展示されていました。

・クレールフォンテーヌ/エグザコンタ/クオバディス/ロディア:

 ホール3に出展。豊富な展示。美しいディスプレイ。スタッフもおおぜいの来客者も皆笑顔でブース内に広がる暖かい雰囲気が独特です。エグザコンタのファイリング用品に上級グレードと言える新モデルあり。クオバディスはカバーに新色。そしてロディアには日本でもまもなく発表される新シリーズ(コレ、良いです)。期待できそうです。

・プロバー(フィクスオン/ピウス):

 クレールフォンテーヌの隣に出展。小さいブースながら、お客さんがいっぱい。プロバーの社長につかまるとなぜか英語でいじられる(笑)のでササッと離れ、フィクスオン・ループピウスのデザイナー、ペーターさんに近づきます。ピウスのハンドル部分のアイディアに感心したと伝えると、その話題で盛り上がりました。(後日にメールがあり、ピウスはなんと今年のレッド・ドット・アワードを受賞したそうです。)

クレオ スクリベント:

 今年はホール3、2階の中央広場に面して出展。目立ちます。4月頃に登場すると思われる新製品の説明を受けました。素材からカラー・ディテールも私の納得のゆくもので、シフレ05に続いて取り扱いたい製品。また社長様と直接お会いさせていただく機会も得て、日本の市場についてもお伝えしてまいりました。

そのほかいろいろなのですが、今後のプランやお仕事の関係があって、現段階でのお話は以上となります。今回の成果は最大で半年ほどを掛けてステーショナリープログラムや信頼文具舗でご紹介できると思います。これからもよろしくお願いします。
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