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新年のごあいさつ

ひごろのご愛顧に心より御礼申し上げます。
本年もどうぞ、よろしくお願いします。
 
ここ数年ほど続いた文房具の「プチブーム」が一巡し、
落ち着きを見せ始めてまいりました。
もちろん昨年の景気の後退と一致した動向ではありますが
燃え上がる要素は出尽くしたかな?という判断でそのように書きました。
 
バブル景気を経験した、あるいはその雰囲気に触れてきた
「モノに興味のある」世代が反応してきたと思われる万年筆人気や
(キーワードとしての)デザインステーショナリー人気。
厳しい世の中を反映し、業務上の自己改善あるいは自分確認のための
きっかけとしてのキーワード「手帳術」,「ノート術」,「ライフハック」。
通信費が最優先、クルマや高価な腕時計などは買わないジェネレーションが
気軽に楽しめるお買い物対象としての文具・雑貨プチブーム。
 
(…と無責任な類推を重ねてみました。
 当たりは少ないかもしれませんが、それ程遠くもないでしょう。)
 
いずれも(表現が悪くて申し訳ないのですが)仕掛け人や、
各種メディアの牽引があっての現象であると言えましょう。
でもそのおかげでコレクションをしたり、限定品を手に入れたり
筆記具や手帳の事を深く深く掘り下げちゃったり、
皆さんがそれぞれ多くの楽しみを得ることができたはずなので、
結果として良かったことと思います。
 
私にとりましては、ブームと言われる数々の事象に対し
「デザインステーショナリーなんて言葉、イヤだなあ」とか
「『術』って付くと、とたんにアレだなあ」とか
「最近、イロイロな人が出てくるなあ」とか、
「おまえは文具ジャンルの栗原類さんか?」と言われてしまいそう
なくらい、ネガティブな事を思ってばかりでした。
でも、自分の本が売れたり、取材やイベント等でお声掛けをして
くださるのはとても有り難く、昔に較べ(文具人)にとって
幸せな世の中だなあとの実感と感謝はしています。
 
そのような感じで、ブームになるほど身が引けてしまう自分に
とっては、ここ最近の「着陸ムード」は悲観ではなくむしろ歓迎。
これまでと同様、他所をリサーチせず、マイペースで取り組む予定。
 
なにしろステーショナリープログラムで1998年にご紹介した
「keba」のファイルの、しかも初期モデル仕様を指定し別注で
メーカーに作ってもらい、今でも信頼文具舗で販売している
ということで「徹底したマイペース」で進みたいと思います。
ひとつよろしくお願いします。
 
(今日は「やまもといちろう」さん風シメということで。)
 

 

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