2005年2月3日
展示会場の看板の風景
■ PAPER WORLD 2005

信頼文具舗の出張でドイツ・フランクフルトにある
巨大な展示場、フランクフルト・メッセで開催された
文房具の国際展示会「 PAPER WORLD 」に行ってきました。

1月26日から1月30日の5日間。
会期全てを使って恐ろしく広い会場を見てまわりました。

会場内は撮影禁止。
言葉だけですみませんが印象をお伝えします。

■ 出展ブース

STAEDTLER・FABAR-CASTELL・LAMY:ドイツと言えばまずこれらドイツ筆記具メーカーの出展でしょう。メッセ会場には複数の建屋があるのですが、その中でも最大の展示場の2階に筆記具メーカーのブースがあります。各社とも展示エリアを大きく取り、商品そのものだけではなく筆記具の歴史なども伝えています。ラミーではアルスターの新色(淡いブルー)が出ておりました。ステッドラーでは昔の鉛筆(六角形以前のもの)を職人が実演製作するデモもありました。

TOMBOW:日本のメーカーで唯一、高級筆記具を全面的に展示していたのは以前にご紹介したデザインコレクションでお馴染みのトンボ鉛筆株式会社です。話では聞いていたのですが、こうして実際にメッセの会場でブースを目にすると嬉しい気持ちになります。ドイツでは今夏に発売が予定されているというZOOM414のプロトタイプが展示されていました。ブラック&レッドのBPとシャープペンを内装したマルチペン。ですが、マルチペンの常識を超えた高い品質感と抑えの効いたスタイルで商品化が楽しみです。

EXACOMPTA CLAIREFONTAINE:筆記具会場の下の階はファイリング用品(レバーアーチファイルやステープラー、デスクトレーなど)のメーカーが出展しています。こちらも各社大規模な展示です。信頼文具舗でもおなじみクレールフォンテーヌやロディア・クオバディス・エグザコンタの各製品はグループ企業として「EXACOMPTA CLAIREFONTAINE」のブースにぎゅっと展示されていました。他のファイリングメーカーのブースとは違って、周囲が白い壁で囲まれています。その中に一歩足を踏み入れると鮮やかな色彩の製品群が一気に視野に飛び込んできます。さすがフランスと言った感じ。

ESSELTE:やはりファイリング用品で有名なエセルテ。ここはパートファイルでお馴染みのライツや、テープライターのダイモもグループとなり、日本でも今後の展開が大きく進むと思われます。大きな会社ですがファイリング用品の開発に際しては細やかなところに気を配った新製品が多く、ファイリングの奥深さをあらためて教えられ、印象深いものでした。

RAPID:安心・確実、ステープラーの基本ともいえる、ステープリングプライヤーK1のメーカーであるラピッド社。スウェーデンの会社です。K1の大きな垂れ幕が壁に掛けられ、その優秀さを誇っています。でもK1以外にも、ものすごい数の個性的な製品群があり、私はそのひとつひとつを順番に手にして操作感覚を確かめてまいりました。ぜひご紹介したいステープラーも発見しましたので、こちらはどうかお楽しみに。

FISKARS:ハサミとクラフト用カッティングツール関連としては最大級規模の展示をしていたフィスカース。お手元にあるNo.7ハサミのメーカーです。フィスカースは刃先に虹色のコーティングがされた、シリアルナンバー入りの新製品「DIMAEDGE」が登場しています。こちらはサンプルが到着していますので、近々お知らせいたします。

FIXON:ファイリング用品と同じ会場のサイドにこじんまりとしたブース。ここがFIXONやFIXON LOOPの発信源です。
←FIXON LOOP
プレッツェルを乗せられている、笑顔のオジサンがFIXONを販売している会社の社長様。いたずらをしている彼女は展示のアシスタント、ステファニーさん。おとなりのお兄さんはフィクスオン・ループをデザインしたペーターさんです。皆さんにお会いできて感激。

皆さんそれぞれが独立したオフィスを持って仕事をしています。三人で協力して展示をしているわけ。素晴らしい。ステファニーさんはスタイリッシュなピルケース「O-Box」を開発・販売されています。ステファニーさんから日本の業界・メディアの皆さんに「O-Box」紹介してね、と頼まれたので彼女の公式サイトをご紹介します。www.o-box.de

そのほか数え切れないブースをまわったのですが、そのままのレポートではなくて、会場で勉強出来た事をもとにして製品のジャンルごと、テーマごと再構成して今後の記事を書いてゆきたいと思います。よろしくお願いします。ちなみに会場の外観のひとつがこれ、ここが筆記具やファイリング用品のNo.3会場です。会場がNo.6まであるのですから、5日間フルに使っても全てを詳細に見るのはとても無理です。しかも各ブースでの打ち合せがあったのでなおさらです。観光はほとんどしませんでした。市街の散歩だけ合計で2時間くらい。比較的大きな文房具店がここ「クレマー」です。筆記具類の品目は日本とあまり変わらず。クオバディスのエグゼクティブ(ドイツ語版)を買いました。街は看板などの色のコントロールが上手。うるさい色が無いのです。写真は駅の案内板。